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テレビなどで「がんばれ、がんばれ」と連呼するのは、頼むからやめてくれ!

 震災下の状況で、「がんばれ」「がんばろう」といった言葉が氾濫している。特にテレビでは、CMになると必ずといっていいほど、「がんばろう、日本」的なCM(特にAC)が流れている。・・・だが、ちょっと待って欲しい。こういった「がんばれ」的なメッセージを連呼するのは、果たしてプラス的なことばかりだろうか?

 阪神大震災の時も議論されたことだが、特に実際に被災された方達にとって、「がんばれ」という言葉は、必ずしもプラスではない。被災された方、特に身内の人間をなくされたり、自分の家を失ったりといった多大な被害を受けた方などは、深刻な「鬱」状態に陥っている可能性が高い。人によっては、自殺を考えていたっておかしくはないであろう。そんな人達に「がんばれ、がんばれ」と連呼したって、勇気づけるどころか、精神的においつめてしまって、本当に自殺まで追い込みかねない。これだけでも、「がんばれ」と連呼するのが、決してプラスでないばかりか、むしろマイナスな側面が多分にあるのは明らかである。

 鬱の人に「がんばれ」的なことを言ってはいけない、ということは、ほぼ常識になっていると私などは考えていたが、やはりまだまだそういう認識は日本において足りないようだ。それにしても、「がんばれ」的なCMを流し続けているマスコミなどは、こういった事実に思いを馳せれないのだろうか?今は震災で「生きてるだけでも精一杯」な人達がたくさんいるのに、そんな人達に「がんばれ、がんばれ」などと連呼するのは、精神的に追い詰めるだけでとても冷酷なことだと、なぜわからないのだろう?ちょっと想像力を働かせれば、わかることであるのに。

 今回の被災で「鬱」状態になってしまっている人は、ここまで書いた表面的被害が深刻な人だけではないだろう。度重なる余震に日々おびえてしまってる人や、そもそも精神的にまだ成熟し切ってない子供たち、そして元々何だかの精神的外傷を持っていて、今回の震災が追い撃ちになってしまった人など、例をあげれば枚挙にいとまがない。そんな、人数的に決して無視できない人達に対して、「がんばれ、がんばれ」と連呼することがどれだけの功罪か、マスコミなどには今一度考え直して頂きたい。

 そもそも私がこんなことを書くのは、このブログの説明にも明記してあるとおり、私は精神的病人で、当然のごとく「鬱」患者でもあるから、今回の「がんばれ」の連呼がそういう人達にとってどれだけつらいか、身をもって共感できるからである。実際私自身も、一時期など、気分転換にバラエティ番組でも見ようと思っても、間に入るCMがほぼ必ず「がんばれ」系のものばかりであったから、その頃など私はテレビを見ることすら「怖い」と思うような、半ばノイローゼ的な状態になってしまっていた。東京近郊にいて、震災の被害が間接的なもので済んだ私などがそうなのだから、現地で苦境に立たされてる方達などの心境はいかほどだろう?と、かなり深刻な意味でそう心配させられてしまう。それくらい、テレビで「がんばれ、がんばれ」と連呼することの罪は大きいのだ。

 繰り返すが、マスコミあたりには、「がんばれ、がんばれ」と連呼することについて、今一度考え直して頂きたい。そもそも日本は、世界に冠たる鬱大国であるのだから、こういったことがもっと繊細に取り扱われてしかるべきなのに、現状を見てると、十数年前の阪神大震災から、ちっとも進化していない。このことをもっと由々しき問題と捉える人が増えて、「がんばれ」が連呼される現状が少しでも考え直されることを、私などは願ってやまない。

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