記事一覧

Amazonへ出荷停止した出版社等に対する反論 - 「何故こういう業界の人間は『再販制度』という『特権』を『当然の権利』の様に思い込むのか!?」

 5月12日付けのInternetWatchの記事によると、3社の出版社がAmazonへの自社出版物の出荷を一次停止する事を記者会見などで発表したそうだ。理由は、学生だけが入れる「Amazon Studentプログラム」における10%のポイント付加が、「定価販売」を義務づけた「再販制度」に違反しているから、という見解が主な名目らしい。

 「再販制度」というものについての説明は、上記リンク先の記事でも詳しく書かれているが、一応ここでもものすごく簡単に説明すると、「書籍やCDなどを『定価』以外で売ってはいけない」という制度である。最初の制定はかなり古く1953年で、最初こそ9品目もの商品が対象であったが、現状では書籍や雑誌、新聞、それに音楽CDぐらいしか対象に入っていない。


 この「再販制度」について、個人的にすごく露骨な言い方をするなら、「書籍やCDに関わる業者・人間を無原則に『保護』している、著しく不公正な制度」だと、私は強くそう言いたい。こういった業者達はこの手の批判を受ける度に、「書籍やCDなどは大切な『文化』なのだから、それを守っていく為に『再販制度』は必要だ」的な反論を、ほぼ必ずしてくる。なるほど、確かに書籍や音楽(CD)等は、「文化」や「芸術的財産」として、ある程度守られるべきものかも知れない。しかしそれにあたって、「再販制度」という業界内に一切「価格競争」などを生み出さないほどの存在が、果たして本当に適切であると言えるのか!?・・・私個人は、今も昔も、全くそうとは思えない。

 「再販制度」をつぶしてしまっては、街中のリアル書店、特に個人経営レベルの書店が太刀打ちできずにつぶれてしまう、という反論もよく聞かれるが、ならば今や街の「景観」に成り下がってしまっている、「シャッターだらけの商店街」などの存在はどうするというのか!?他の業種の店舗が価格競争などに敗れてシャッターを下ろしっぱなしにする状況の中、書店だけは「再販制度のおかげで価格競争がないので」生き延びていられる、なんていう状況が、本当に「適切」な話であると言えるのだろうか!?


 ・・・そもそも、こういった話に触れる度に私が怒らずにいられないのは、「何でこういう業界の連中は、無原則に与えられている『再販制度』という『特権』を、『当たり前の権利』の様に思い込んでいるのか!?」ということである。いくら文化や芸術的財産を保護するという名目があるからといって、この厳しすぎる競争社会・日本において、書店やCDショップだけが無原則に「保護」されている、なんて話自体、通用していいはずがない。そういう「基本的な部分」を問題にすらせず、ただただ「自分達の『特権』を守れ!」などと主張する連中に、消費者である我々が荷担しなければいけない理由がどこにあるというのだろうか!?


 いい加減、こういう業界の人間達は、自分達が「極めて恵まれている」事に気づくべきだ。大金持ちの家に生まれただけで何の苦労もなく生きていけるような、そんな「特権」を最初から持っている人間達の主張など、日々の生活に苦労している一般庶民が受け入れるはずもない事を、いい加減認知すべきだ。冒頭のリンク先記事で述べられているような内容の記者会見をすること自体が「愚行」であるということを、こういう業界の人間達は、本当にいいかげん気づくべきである。
関連記事