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[サッカー用語解説]UEFAチャンピオンズ・リーグ(CL/UCL)とは?Part1<基本的な所をざっくりと解説>

 ここでは、管理人(SocialDead)が「独断と偏見に基づいて」、各種サッカー用語を解説しています。少なくとも、Wikipediaみたいに公平さとか客観性とかを重んじた文章にはなってませんので、悪しからず。


★UEFAチャンピオンズ・リーグ(CL/UCL)とは?

 ヨーロッパ・サッカー連盟「UEFA(日本では「ウエファ」と発音する事が多い)」が主催する、ヨーロッパ内におけるクラブチーム(「代表」ではなく、普通のサッカーチーム)の国際大会で、その年のクラブチームの「欧州王者」を競う大会である。正式名称は「UEFA Champions League(ウエファ・チャンピオンズ・リーグ)」で、「CL」とか「UCL」などと略されることも多い。権威的にも規模的にも、サッカー界で「最高」との評価も多く、ワールドカップをも凌ぐという声も少なくない。

(ちなみに、特に日本のサッカーファンには「アジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL)」という言葉の方が馴染みが深い場合もあるが、これは、アジア・サッカー連盟(AFC)が、既に大成功していたUEFAチャンピオンズ・リーグにあやかって、名前をそっくりそのまま拝借してできたモノである。・・・つまり、ACLはUCLと全く別物である。)

 UCLは「チャンピオンズ」と名称にあるとおり、かつては各国のチャンピオン・チーム「のみ」が出場できる大会だった(その当時は「チャンピオンズ・カップ」という大会名称だった)。しかし、大会自体が人気的にも経済的にも大成功していたので、1992年以降に試合数を増加することで更なる経済収入アップ等を主な目的として、名称を現在の「チャンピオンズ・リーグ」に改称すると共に、「チャンピオンのみ」という参加資格を、少しではあるが緩めていった。

 現在のルールでは、前シーズンの各国の国内リーグ戦(年間を通して行われる、各国国内での通常試合のこと)で、最終順位で最低でも4位以内に入らなければ、翌シーズン分の出場資格自体が得られない。つまりUCLに出場するためには、ある意味2年越しでの尽力が必要になる[*1]。しかも前述の「何位以内」という条件は、サッカー強豪国ほど緩く(1~4位以内)、マイナー国ほど厳しい(1位のみとか、更にUCL本大会出場のために予備予選を戦わなければいけない等)条件になっているので、どうしても大会自体が、強豪国の強豪チーム中心に動くことになってしまう。・・・しかし、こういった「条件」のおかげで、強豪国のトップ中のトップのチーム、すなわちサッカーでいうところの「ビッグクラブ」が軒並みこの大会に集結することになり、そういったビッグクラブには当然のごとく超一流選手も数多く在籍しているため、UCLはさながら「オールスター・リーグ」の様相を呈することになる。そのため、UCLは欧州のみならず、全世界的にも非常に注目が集まる大会になっている。

[*1]・・・2015-2016年シーズンにイングランド国内(プレミアリーグ)優勝した、当時の日本代表・岡崎慎司が所属していたレスターがその典型。2015-2016年に初の国内優勝を果たした事で、翌シーズンの2016-2017年のUCLに、チーム史上初めて参戦出来た。ただしその同じシーズン(2016-2017年)、イングランド国内では最終順位12位で終わったので、当然更に翌シーズンの2017-2018年のUCLには出場できない。

 この大会の常連としては、スペインのレアル・マドリード、バルセロナ、アトレティコ・マドリード。イングランドのマンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、アーセナル、チェルシー。ドイツのバイエルン・ミュンヘン。イタリアのユベントス。フランスのパリ・サンジェルマンなど。この顔ぶれだけ見ても、押しも押されぬ「ビッグクラブ」ばかりであり、サッカーファンにとっては垂涎もののリストだが、より「一般受け」する要素として、これらのビッグクラブは当然金銭的にも「ビッグ」なので、前述したとおり、欧州のみならず世界中から、超一流選手が集まっているという要素がある。一般の日本人でも知っている選手を挙げるなら、ベッカム、ロナウジーニョ、ジダン、クリスティアーノ・ロナウド、メッシなども、当然こういったビッグクラブに所属していて、当然UCLにも複数回参戦している。(日本ではワイドショーレベルで話題になった人しか挙げられないのが悲しい・・・)

 ここまで書いたように、日本のワイドショー等でもそれなりにフォーカスされるビッグクラブやスター選手が数多く出場する大会であり、また近年では、日本人選手が出場する機会も少なくはないという状況から、欧州と比べてサッカー(というよりスポーツ全般)に淡白な日本においてですら、UCLはそれなりの知名度を持っているという状況がある。


 UCLは欧州サッカー、特に中央ヨーロッパと呼ばれるフランスあたりを中心とした地域で「標準シーズン」となっている8月~5月に、各国国内の通常の試合が行われる土曜・日曜の中間にあたる火曜・水曜の夜を使って、若干不定期な形で試合が開催される(1チームがこなす試合数自体はそれほど多くないため、毎週行われるとかいう形式ではない)。

 基本的に、参加32チームを4チームずつに分けたグループリーグの試合が、9月~12月の間に1チームあたり計6試合行われる。そしてそこから勝ち上がった16チームによる決勝トーナメントが、2~5月にわたって行われる。・・・これはすなわち、UCL出場チームは、普段の国内リーグ戦等の国内通常試合と並行して、UCLの試合もこなしていかなければいけないため(しかも結構な距離の移動も伴って)、出場に際しては「2チーム分のメンバーを揃える」ぐらいの準備が必要だとも、よく言われる。

 前述したとおり、UCL本大会に出場できるのは32チームのみで、最初はそれを4チームずつ8グループに分け、8~12月にグループリーグ(各チーム6試合ずつ)が行われる。そこを勝ち抜いた16チーム(各グループ2位までが突破)で、2月~5月にベスト16~準々決勝~準決勝~決勝までのトーナメント戦が行われる。そして決勝を勝ち抜いた優勝クラブチームが、名実どちらも伴った「European Champion」=「欧州王者」の冠を掲げることになる。



<シリーズ記事>
[サッカー用語解説]UEFAチャンピオンズ・リーグ(CL/UCL)とは?Part1<基本的な所をざっくりと解説>
[サッカー用語解説]UEFAチャンピオンズ・リーグ(CL/UCL)とは?Part2<大会形式編>

2017年加筆・追記 UCLがどれだけすごいか、という話題をする時、日本人に一番わかりやすいのは「お金」の部分だと思う。UCLでの参加各チームに対する賞金や分配金は、毎年UEFAによって公表されているのだが(UEFAのサイトからPDFで普通にダウンロードできる)、2015-2016シーズンの数字を挙げると、賞金・分配金の総合計は約13億4900万ユーロにものぼり、これを当時のレート「1ユーロ=約115円」で計算すると、日本円で1兆5500億円以上(!)もの金額になる。ちなみにこのシーズンで一番賞金・分配金を得ていたのは、ベスト4まで進出したマンチェスター・シティで(特に放映権の売れ具合等によって、優勝チームより高額な金額を得ているチームがままある)、その額は約8385万ユーロと、もはや円に直すと100億円近い収入となっている。


(昔の追記1) 2007-2008年シーズンのデータで言うと、テレビ放映権やスポンサー収入などを中心に、UCL全体の収入は1兆3000億円以上(!)にもおよぶ。各クラブチーム・レベルでは、本大会32チームに入れた段階で、出場ボーナスだけでも7億円近い純収入が入ってくる。優勝チームには、UEFAからの賞金やテレビ放映権の分配金を合わせて、60億円近い収入がもたらされる。UCLで優勝しようものなら、地元のみならず全世界的にもめちゃくちゃ話題になるので、そのチームのユニフォームや関連グッズ等の収入も世界レベルで大幅増になり、経済効果も含めた全体の収入となると、100億円に達するとまで言われている。

(昔の追記2) 前述した「UCL出場常連チーム」達は、こういった収入があることをシーズン前から予算に折り込み済みにしたりしているケースもあるため、UCLで早期に敗退したり、そもそも出場権を逃してしまったりすると、そういうチームは大赤字になってしまう場合がある。・・・だいぶ昔の話だが、当時はUCL常連チームだったイタリアのACミランなどは、2007-2008シーズンの国内リーグを5位で終えてしまって、翌シーズンのUCLの出場権自体を獲得できなかったので、その時点で「来季は大赤字!」なことを表明していたぐらいである。それだけ「経済活動」としてのUCLの意味は大きいのである。

(ここで紹介している金額は、額が大きいこともあり、為替レートによってだいぶ変動しますのでご注意を)
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